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昨夕、今年初めて庭の「ゆうすげ」が咲きました。
ゆうすげがお茶と何が関係するかと思われる方もいると思いますが、この牧之原台地が開拓される前 まだ原野だったころ、すげがたくさん生えていたそうです。
実は すげが枯れてできる腐植がお茶の樹が好む成分で、お茶の生育がよく、すげがたくさん生えていたことが 牧之原台地がお茶の栽培において今日に至っている理由の一つだとのことです。
すげは今はもうどこにも見当たりませんが、実はこのすげは30年ほど前に裏山から一株掘り取って庭に植えたもので、私にとって大切なもののひとつです。
毎年この花が咲くたびに開拓当時の苦労を想像し、機械化ばかりが進み 忘れ去られがちな 農業者が本来持たなければならない心構えのようなことを心で確認している次第です。
夕すげは 夏の夕、ほんの少し吹く風に 微笑んで首をかしげるように長い花茎を揺らしています。
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